脳血管CTAの実践的撮像法
執筆
柏葉脳神経外科病院 濱口 直子 先生
はじめに
動脈瘤などの脳血管障害や脳腫瘍に対する開頭術前の検査においては、穿通枝が描出していること、尚且つ描出した血管の表面形状がある程度滑らかであること、また動脈のみならず静脈が末梢まで十分に描出していること、これらを満たす画像を脳外科医は求めています。
■脳神経外科医が求める脳血管CTA画像
- 穿通枝が描出している
- 診断に悪影響を与えない血管表面形状
- 動静脈が抹消まで描出している
プロトコル
2台の異なるCT装置の頭部CTAの撮像条件と造影条件を示します。
脳血管CTAに限らず、CTの撮像条件は空間分解能、ノイズ、造影、この3要素をバランス良く組み合わせることが重要です。
■CTAのプロトコル構築に必要な3要素
- 空間分解能
- ノイズ
- 造影
脳外科医が術前画像に求める条件の第一条件である「穿通枝の描出」は、脳血管CTAの撮像条件を考える上では最も重要な要素であり、この「穿通枝の描出」を目指した撮像・造影パラメータの選択が重要となります。
~ 次回へ続く ~